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投稿者TMMalmost 6 years ago

ひずみの適合条件、AISC設計ガイド1、有限要素法について

ベースプレート設計

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荷重は上部構造から基礎までベースプレートにより伝達されるため、ベースプレートの設計はどのような構造物においても重要な役割を担っている。ベースプレートは上部構造と基礎の接合部となり基礎へ荷重を伝達するもので、ベースプレートが上部構造の荷重を一様な分布として伝達するため、基礎形状は一般的に正方形や長方形となっている。

PROFIS アンカーといったアンカー設計ソフトウェアは、ベースプレートの長さや幅といった大きさ以上の詳細な検討をすることなく、アンカーに作用する荷重を、ひずみ適合条件を用いて計算します。この方法は、平面保持の仮定や、コンクリートと鉄筋の付着は完全であるといった静的かつ材料力学の仮定に基づいており、ひずみ適合条件は、中立軸位置により、より高いアンカー引張力を生じるベースプレートの端部圧縮側における三角形応力度やひずみ分布において適用されます。加えて、プレート自体は荷重伝達の上で考慮されないため、荷重に影響を与えない前提で算出されたアンカーに作用する引張力は、ベースプレートの影響を考慮したアンカー引張力より高い傾向があります。上部構造と基礎の間で、ベースプレートは荷重伝達に考慮されないので、どの鋼構造設計基準においても検討がされていません。アンカー留付け設計に関する基準や指針において唯一、コンクリートへのアンカー留付けを規定しています。

図 1:ひずみの適合条件で用いられる三角形応力分布の例


新しい PROFIS エンジニアリング設計ソフトウェアのプレミアム版は、ベースプレート解析の2つの手法を設計者に提供しています。1つ目は、AISC(American Institute of Steel Construction)設計ガイド1:ベースプレートとアンカーボルト設計(AISC 鋼構造マニュアルと IBC(International Building Code)に転載)によるもので、このモデルの基準に準拠する設計方法は、載荷時に平面保持の仮定が成立し、プレートが簡易線形弾性設計で重大な変形をしないことを前提とし、また、ベースプレートを剛体仮定とみなしています。そのため、ベースプレート鋼材とコンクリート界面で長方形応力分布が用いられています。長方形応力分布は、プレート下面の応力域の中心をより引張側に移すため、三角形応力分布で計算されたプレート厚と比べると薄いベースプレートが得られる結果となります。長方形応力分布は上部構造と基礎の間でベースプレートを荷重伝達の一部とみなすため、AISC 設計ガイド1の手法により算出されたアンカー引張力は、ひずみの適合条件により算出されたものより低い値となります。設計ガイド1による設計は、本質的に代数的で、基礎の静的原理に基づいており、設計ガイド1の仮定は柱のベースプレート設計には特に適しています。


図 2:AISC 設計ガイド1 による軸圧縮力を受けるベースプレート設計


プレート厚の小さい取付物、取付物に偏心のある大きな曲げが作用するアンカー留付け用途の場合は「剛体」仮定は有効ではない可能性があります。このような場合の留付けは、取付物の変形を考慮した設計や解析を行う必要があります。現在、上記で参照している基準のいずれも変形を考慮したベースプレートの設計や解析方法に言及していません。しかし、設計者は取付物が十分に変形する場合と完全に剛体の中間層の挙動を理解するために有限要素法(FEM)といった解析ツールを利用することができます。FEM 解析は取付物を要素に離散化し、その間でより正確な荷重伝達を表現するため、それぞれの要素の剛性を使用します。一般的に、取付物はシェル要素として、アンカーは引張のみの「ばね」としてモデル化されます。結果として、アンカーの引張荷重分布は、作用荷重、柱・梁の形状、取付物の材料特性、アンカー剛性などにより大きな影響を受けていることが分かります。PROFIS エンジニアリングのプレミアム版は、プレートを自動的にメッシュ分割し、アンカー留付けを現実に即したばね要素にモデル化します。ユーザーはメッシュの細かさを設定することもできます。PROFIS エンジニアリングのプレミアム版 FEM 解析では、取付物内の塑性ひずみと取付物の完全な塑性変形の割合を解析し結果が判断されます。ユーザーは、アンカー留付け用途に対して、許容できる塑性ひずみと取付物の変形を、設計経験とエンジニアリングジャッジメントに基づいて決定いきます。


図 3:非剛体挙動するプレートのひずみ分布の例


ベースプレート設計を行う目的の1つはアンカーまでの荷重伝達を正しく解析することで、解析はベースプレートがどれぐらい剛体(Rigid)か、に依ります。米国コンクリート協会(American Concrete Institute:ACI)発行の Building Code Requirements for Structural Concrete (ACI 318) によるアンカー設計は、取付物を「剛体」仮定しているということを認識しておきましょう。PROFIS エンジニアリングのプレミアム版ベースプレート設計機能は、FEM 解析を用いて、解析結果で取付物の「剛体」仮定が有効であるか、厚さの修正/溶接の変更/「剛体」により近づくため剛性を上げるといった取付物の設計上の調整が必要か、ユーザーに判断材料を提供しています。


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